「行動力があるのに疲れやすい」「人と話すのは好きだけど、ひとりの時間もほしい」
そんなふうに、自分の中にちょっと矛盾しているような気質を感じることはありませんか?
それはもしかしたら、HSS型HSP(刺激追求型の繊細な人)という気質かもしれません。
この気質を持つ人は、繊細さと好奇心、慎重さと衝動性といった相反する感覚の中で揺れやすいといわれています。
この記事では、そんなHSS型HSPの気質を持つ自分とうまく付き合っていくために、
“自分を知る”ことを目的とした7つの質問と、AIとの対話を通して気づきを深める方法をご紹介します。
AIは、あなたの答えをもとに新しい視点を返してくれる“やさしい問いかけ相手”にもなってくれます。
無理なく、自分の感覚やクセを整理していく手助けとして、とてもおすすめの方法です。
ぜひ、気軽に試してみてください。
HSS型HSPとは

HSS型HSPの特徴
HSS型HSPは、「繊細で感受性の強いHSP」と「刺激を求めて行動したくなるHSS」という、
一見正反対のように見える気質の両方をあわせ持ったタイプです。
まわりからは「行動的だけどすぐ疲れる」「大胆なのに神経質」など、ちょっとちぐはぐに見えることもあるかもしれません。
でもそれは、どちらの気質も本物であり、自分の中で同時に存在しているからこそ起こる感覚です。
HSS型HSPの特徴や、HSPやHSSそれぞれとの違いについては、
こちらの記事でくわしく解説しています👇
👉 HSS型HSPの特徴とは?HSPとの違いや気質との上手な付き合い方も紹介
「ちぐはぐ」な自分を受け入れる第一歩
HSS型HSPは、「行動的なのに傷つきやすい」「人と話すのが好きなのに、ひとりになりたくなる」など、
まるで相反するような性質を持っているため、自分に戸惑ったり、気質によるものだと気づかずに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
どちらの傾向もHSS型HSPにとっては自然なものですが、まわりの価値観に合わせて「どちらかに寄せよう」としているうちに、無理が出たり、本来の自分を見失ってしまうこともあります。
そんなHSS型HSPにとって、自分の気質や行動パターンに気づくことは、自分を知るための大切な第一歩になります。
「どうしてこうなるんだろう?」と問いかけてみることで、
表面的な矛盾の奥にある、自分なりのバランスや価値観が少しずつ見えてきて、それは、本来の自分を知るきっかけになるかもしれません。
次の章では、そんな“自分を知るために役立つ質問”をご紹介します。
質問に答えるだけでも気づきがありますが、AIとの対話を通じて自己理解を深める方法もあわせて紹介しますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
HSS型HSPさん向けの質問|“刺激好きなのに疲れる”自分と向き合う

HSS型HSPさん向け“7つの質問”
自分の気質や行動パターンを見つめ直す“7つの質問”を用意しました。
- 新しいことに飛びついてしまうけど、すぐ飽きてしまった経験は?
- やりたいことが多すぎて混乱したことはありますか?
- 人と関わるのは好きですか?でも疲れることはありませんか?
- うまくいったチャレンジには、どんな工夫や支えがありましたか?
- 一般的な常識とは違っても、大事にしている価値観はありますか?
- ひとり時間と人と関わる時間、どちらも必要だと感じる瞬間は?
- 子どもの頃から今までで、変わらず惹かれているものは?
このあとそれぞれの質問について、答えるときのヒントや気づきを深めるための視点をご紹介しています。
そちらを読みながら答えていただくと、よりわかりやすいと思います。
答えは短くてもかまいませんし、思いついたことをたくさん書いてももちろんOKです。
次の解説では、それぞれの質問に「どんな背景があるのか」や「どう考えると気づきにつながるか」も解説しています。
ひとつずつ読み進めながら、ご自分の答えと照らし合わせてみてください。
「ああ、そういうことだったのか」と、自分の傾向や大切にしている感覚に気づけるかもしれません。
また、こうした問いかけはAIとの対話にも向いています。
ChatGPTなどを使ってやりとりすることで、思いがけない視点から深掘りされ、
より自己理解を深めることもできます。
次の章では、AIとの対話のやり方もご紹介していますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
質問の背景と答え方のヒント

新しいことに飛びついてしまうけど、すぐ飽きてしまった経験は?
たとえば…
- 「これ絶対向いてる!」と思って習い始めたのに、3回目で行くのが億劫になった
- ワクワクして道具を揃えたのに、結局ほとんど使わなかった
- 新しい趣味に飛びついてSNSで発信したけど、数日で冷めてしまった
→ この質問では、「やってみたけど続かなかったこと」を思い出してみてください。
HSS型HSPは、好奇心からすぐに行動する一方で、退屈に弱いという特徴があります。
そのため、新しいことには飛びつけるけれど、刺激がなくなってくると急に興味を失ったり、違和感を覚えて離れてしまうこともよくあります。
「飽きっぽい」と感じるのは、実はHSS型の「刺激を求める力」と「退屈への敏感さ」ゆえ。
自分のペースや本当に合うものを知るためのヒントが、そこに隠れていることもあります。
やりたいことが多すぎて混乱したことはありますか?
たとえば…
- 興味があることをいくつかメモしていたけど、結局どれから始めればいいかわからなくなった
- どれも楽しそうで、あれこれ手をつけた結果、全部中途半端になってしまった
- 「これもやってみたい」と思いながら、気づいたら時間が過ぎていて、動かずに終わってしまった
→ この質問では、やりたいことがありすぎたことで、迷ってしまった経験を振り返ってみてください。
そのとき、自分なりにどう整理しようとしたか、どう対処したかに注目してみましょう。
HSS型HSPは、たくさんのことに興味を持てる感性を持っています。
それは大きな魅力でもありますが、ときに「どれもやりたくて選べない」「情報過多で疲れる」といった状態に陥ることも。
この問いを通して、過去に感じた混乱を思い出すことで、
自分の優先のつけ方や、心が動くポイントを見つけることができます。
「全部やりたい」気持ちを否定せず、自分らしい選び方に気づいていくことが大切です
人と関わるのは好きですか?でも疲れることはありませんか?
たとえば…
- 大人数のイベントではテンションが上がるけど、帰宅後にどっと疲れが出た
- 会話を楽しんでいたのに、あとで「あれ言いすぎたかも」と反省してしまった
- 相手に合わせて話していたら、なんだか自分らしくなかったと感じた
→ この質問では、「人と関わることが好きなのに、なぜか疲れてしまう」という経験を思い出してみてください。
どんな場面で疲れやすいのか、どんな相手とのやりとりが負担になりやすいなどのパターンはありますか?
HSS型HSPは、外向的に見える一方で、とても繊細な感受性を持っています。
人と関わること自体は好きでも、刺激や気配りによってエネルギーを消耗しやすいという面があります。
そのため、「楽しかったのに疲れた」「しゃべりすぎた気がする」と感じることも自然なことです。
どんなときに疲れるのか、自分なりのパターンに気づいておくと、無理をしない関わり方や、安心できる人間関係を築くヒントになります
うまくいったチャレンジには、どんな工夫や支えがありましたか?
たとえば…
・転職で初めての職種に挑戦したけれど、事前に細かく調べておいたことで安心できた
・苦手だと思っていたプレゼンも、テーマが好きだったから思った以上に楽しくできた
・信頼できる人がそばにいて、何かあっても大丈夫と思えた
→ この質問では、「うまくいったチャレンジ」の内容は小さなことでかまいません。
新しい習いごと、イベントに参加した、発表した、転職した…など、自分にとって“ちょっとがんばったこと”を思い出してみてください。
そのとき、どんな工夫をしていたか? また、何があなたの支えになっていたか? に注目してみてください。
HSS型HSPは、刺激を求めて動く一方で、不安や刺激に敏感な繊細さも併せ持っています。
そのバランスは人によって異なり、「とりあえずやってみる」タイプの人もいれば、
「やりたいけれど慎重になってしまう」タイプの人もいます。
うまくいったチャレンジの中には、
自分にとって安心できる要素や、無理なく進める工夫のヒントが隠れていることがあります。
一般的な常識とは違っても、大事にしている価値観はありますか?
たとえば…
- 「すぐに飽きるのはダメ」と思っていたけど、常に新しい刺激に触れていたいという気持ちは大事にしたい
- 人と深く関わりたいけど、長く続く関係にするには「距離感」も大切にしたいと思っている
→ この質問では、あなたが「一般的な常識とは違う、または他の人にはあまり理解してもらえないけれど、自分にとっては大切」と感じている価値観を振り返ってみてください。
小さなこだわりや感覚でもかまいません。
HSS型HSPは、自分にとって自然な価値観が、周囲とは違っていると感じることも少なくありません。
周囲から見れば理解されにくい“自分だけの当たり前”がある場合もあるでしょう。
この問いでは、そうした独自の価値観やこだわりに目を向けることで、
“自分らしさ”の軸や、深い感性に注意を向けていきます。
ひとり時間と人と関わる時間、どちらも必要だと感じる瞬間は?
たとえば…
- 一人で集中して作業したあと、誰かと共有したくなった
- 楽しく過ごしたあとの帰り道、「やっぱり一人の時間も必要だな」と思った
→ この質問では、「人と過ごすのが好きだけど、一人の時間も大切にしたい」と感じた場面を思い出してみてください。どちらか一方では満たされないと感じたときのことを振り返ると、あなたのエネルギーの使い方や、バランスの取り方が見えてくるかもしれません。
HSS型HSPは、社交的で好奇心旺盛な一面と、ひとりで静かに過ごしたい繊細さの両方を持っています。
そのため、「人と関わると楽しいけれど、疲れる」「一人だと安心するけれど、少し寂しい」といった感覚を行ったり来たりすることも。
この問いは、その“どちらも大事”な感覚を否定せずに受けとめるきっかけになります。
子どもの頃から今までで、変わらず惹かれているものは?
たとえば…
- なぜか昔から、きれいな色や光るものを見るとワクワクする
- 好きな音楽のジャンルや映画の雰囲気が、今も変わらず好き
- 小学生のころに始めた趣味が、形を変えながら今も続いている
→ この質問では、「ずっと変わらず好きだったもの」に目を向けてみてください。
一時的に離れていたとしても、何となく惹かれてしまうもの、繰り返し手に取っているものはありませんか?
HSS型HSPは、いろいろなことに興味を持ち、次々に新しい刺激を求める一方で、「深く惹かれる何か」をずっと持っていることもあります。
飽きっぽいように見えても、実は一貫した好みや関心の流れがあるのです。
この質問を通して、自分の中にある変わらないもの・戻ってくるものに気づくと、
「自分らしさ」や「大事にしたい感覚」を再確認するヒントになります。
いかがでしたか。
これらの質問に答えていくと、「自分の傾向」や「本当の気持ち」に少しずつ気づいていけるかもしれません。
ここからさらに、AIとの対話を通して、答えを整理したり深めたりする方法を紹介します。
AIで自己分析する方法

「HSS型HSPさん向け7つの質問」を使って、AIとの対話を通じて答えを整理したり、気づきを深めることができます。
自分では見落としていた視点や、さらに掘り下げるための問いかけを受けることで、自己理解がより深まるかもしれません。
ここでは、ChatGPTを使った簡単な方法をご紹介します。
興味がある方は、ぜひ気軽に試してみてください。
手順は次の通りです。
- 7つの質問に答えを入力したテキストを用意する
- ChatGPTにログインする
- プロンプトを送って会話を始める
順番にやり方をご説明します。
7つの質問に答えを入力したテキストを用意
まず最初に、7つの質問に自分の答えを書いたテキストを用意します。
※こんな感じ↓。段落の頭をそろえたり、きれいに書き直したりしなくても大丈夫です。
メモでOK。文末が揃っていなくても問題ありません。(AIがわかればいいので💦)

テキストはあとでコピペして使うので、アプリはワードでもメモ帳でも、メールなどでも何でも大丈夫です。
ChatGPTにログインする
ChatGPTにログインします。
<初めての方>
ChatGPTを使うには、まず以下の公式サイトにアクセスしてログインします。
Googleアカウントがあれば、数ステップで簡単に登録・ログインできます。
初めての方は「Sign up(サインアップ)」をクリックしてください。
あとは、画面の案内にしたがって進めればOKです。
有料版にすると最新のAI(GPT-4o)でのやりとりができますが、ここでは無料プランで十分です。
プロンプトを送って会話を始める
下記のプロンプトをコピーして、ChatGPTの新しいチャットに貼り付けます。
「(ここに7の質問と答えのテキストを貼る)」のところに、上で用意したテキストを貼り付けてください。
以下は、私が「自分のHSS型HSPとしての気質」について考えるために答えたメモです。
ここから自己理解を深め、できれば本来の自分の感覚や、気質とのうまいつき合い方のヒントが得たいと思っています。
この内容を読んで、気づいた傾向やパターンを教えてください。
また、深掘りできそうなところがあれば、問い返してください。
全体を無理に分析しなくてもかまいません。
今の時点でわかる範囲で、少しでも自分理解に役立つような対話をお願いします。
このあとに、「HSS型HSP向け7つの質問への回答」を添付します。
””
(ここに7つの質問と答えのテキストを貼る)
下記のような感じです。ご自分の答えを書いたテキストを貼るのを忘れないでくださいね。

全部入力したら、右下のを押すと会話が始まります。
うまく自己分析をするポイント
ChatGPTとの会話を通じて、自己分析を深めるためのコツをご紹介します。
- ChatGPTは「正解をくれる存在」ではなく、問い返してくれる相手だと考えてみてください。
会話を通して、自分の中の気づきを引き出すことが目的です。 - 最初に送る「7つの質問への答え」には、気持ちやエピソードがある程度書かれていると、より深い自己分析につながります。
ただし、どうしても思いつかない質問には、無理に答えを書かなくても大丈夫です。 - ChatGPTから送られてくる深掘りの質問に答えていくことが、自己理解を深めるプロセスになります。
- 自分から「この部分、どう思う?」と問いかけるのもおすすめです。
AIに丸投げせず、気になる点に自分で注目してみると、より納得のいく分析につながります。 - 何度かやり取りを重ねると、だんだん疲れてくるかもしれません。
その場合は一旦終わりにしてください。時間をおいてから再開するのもOKです。 - 会話が長くなると、AIの回答の的が少しずれてくることがあります。
そのときは、新しいチャットを開いて、同じ内容をもう一度貼り直すと、すっきり整理し直せることもあります。 - 会話の途中でわからなくなったり、混乱してしまったら、「少し整理したい」と伝えるのもおすすめです。AIがうまくまとめてくれることもあります。
実は、プロンプトを使わなくても、7つの質問への答えを貼り付けて『これについてどう思う?』とAIに聞くだけでも、意外と気づきが得られると思います。慣れてきたら、自分の言葉でどんどん問いかけてみるのもおすすめです。
また、今回はChatGPTを使った方法をご紹介していますが、普段からCopilotやGeminiを使っている方は、そちらでも同じように試せると思います。
※私はChatGPTをメインに使っているため、この記事内の説明はChatGPT前提になっています。
まとめ
HSS型HSPの気質は、ちぐはぐに感じられることもありますが、
そのすべてが「あなたらしさ」の一部です。
自分を知ることで、無理のない向き合い方や、心地よい選択が少しずつ見えてくるはず。
この7つの質問が、そんな気づきのきっかけとして少しでもお役に立てたらうれしいです。
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