“繊細なパートナー”と心地よく付き合うために|繊細タイプの恋人を理解するヒント

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自己理解のヒント

恋人との関係で、こんなことで戸惑ったことはありませんか。

  • ちょっとした言葉で落ち込んでしまう
  • デート中に急に静かになる
  • 1人で過ごす時間も大事だと言う
  • 急に予定を変更すると、とても不安そうになる

もし思い当たることがあれば、その人は“繊細タイプ(HSP)”かもしれません。
繊細さんは男性、女性同じように存在するので、彼でも彼女でも当てはまります。

距離が近い恋人だからこそ、小さなすれ違いを感じることもあるかも知れません。

この記事では、繊細タイプではない人が繊細タイプに対して戸惑いがちなポイントを中心に、「繊細な恋人との向き合い方」をまとめました。

気質の違いを知ることで、無理なく心地よい関係を築くためのヒントになります。

繊細な恋人に戸惑うことはありませんか

ちょっと繊細な恋人一緒に過ごしていて、「あれ…どう接したらいいんだろう?」と感じる瞬間がありませんか。

例えば——

  • こちらが何気なく言った一言に、思った以上に落ち込んでしまう
  • デートの途中で、急に静かになったり疲れた様子を見せる
  • 人混みやにぎやかな場所が苦手で行き先の選び方に悩む
  • こちらは普通のつもりでも、ちょっとした不機嫌を敏感に感じ取る

どれもちょっと心配になってしまう反応ですね。
もしかしたらその人は、「繊細な気質を持つ人」なのかもしれません。

人はそれぞれ、さまざまな気質を持って生まれます。
例えば「外向的」「内向的」などはよく知られていますが、その中に「繊細で感受性が高い」という気質もあります。
この気質を持つ人を、HSP(Highly Sensitive Person)と呼びます。

HSPの人は、周囲の刺激や人間関係に敏感に反応し、情報を深く処理する傾向があります。
そのため、細やかさや誠実さが強みになる一方で、少し動揺しやすく、刺激が多い環境では疲れやすいことがあります。

ただ、HSPは病気ではなく、気質のひとつというだけなので、特別に気を使って対応しなければならないものでもありません。

もしあなたが戸惑っている相手が「繊細な気質の恋人」だとしたら、まずは気質が違う人なのだと考えてみてください。
そう思えるだけで、行動が少し理解できて、関係がぐっと楽になるはずです。

繊細さの背景にある4つの特徴

HSPの繊細さは、ただ気にしすぎているわけではなく、脳の情報処理の特性によるものと言われています。

心理学者エレイン・アーロンの研究では、HSPの気質は「DOES(ダズ)」という4つのポイントで説明されます。

DOESの4つの特性
  • 処理の深さ
  • 刺激に対する反応の強さ
  • 感情の反応性と共感性の高さ
  • 刺激に対する敏感さ

順番にみていきましょう。

処理の深さ(Depth of processing)

  • ちょっとした出来事や情報も、背景や意味を深く考える。
  • 物事を深く考える。また行動する前に情報をじっくりと分析し、先々の影響まで考慮する。

例えば、行動する前に全体の流れや起こりうる問題を丁寧に考え、安心してからスタートする。
本や映画を見て、数日たってもずっとその内容について考えている。など

刺激に対する反応の強さ(Overstimulation)

  • 騒音、匂い、強い光、多すぎる情報、対人関係などの刺激に強く反応して疲れやすい。

例えば、会話が飛び交うようなにぎやかな場所が苦手で、消耗する。
自分に対してでなくても、怒鳴り声を聞くとドキッとして動揺が止まらない。など。

人混みや賑やかな場所にずっといると疲れやすく、時々一人になって回復する必要があります。

感情の反応性と共感性の高さ(Emotional reactivity & Empathy)

  • 感情が揺れやすく、さらに他人の気持ちにも強く共鳴する。
  • 他人の感情をまるで自分のことのように受け取ることも多く、疲れる。

例えば、誰かがイライラしていると、自分が責められているような気がして苦しくなる。など

刺激に対する敏感さ(Sensing the subtle)

  • 他の人が気にしないような光・音・におい・肌触りなど、周囲のわずかな刺激にも敏感に反応する。

例えば、タグのついた服が肌に触れると気になって着られない(はずして着る)、人の声のトーンや、表情のほんの小さな変化にすぐ気づく。など


こうした特徴は、一見めんどうなもののように思われるかもしれませんが、創造性や細やかさ・気配り・丁寧さなどにつながり長所にもなるものです。
ただ、刺激が多い環境では疲れやすく、話が細かく深くなったり、感情が大きく動くこともあります。
なぜそうなるかを知らない人にとっては戸惑うこともあるかもしれません。

実はこうした繊細な気質は、種の存続のため存在しているのではないかと言われています。
例えば、人だけでなく多くの動物でも見られることがわかっています。
次に、なぜ繊細なタイプが自然界にも一定数存在するのかを見ていきます。

動物にも約2割いる慎重派タイプ

HSPのように刺激に敏感で慎重なタイプは、人間だけでなく、多くの動物にも一定数(約20%)存在すると考えられています。

ある研究では、魚や鳥、哺乳類などでも、用心深く、周囲をよく観察する個体が一定割合で見られると報告されています。
一見動きが遅いように見える行動も、危険を察知して身を守るための戦略と捉えることができます。
一方で、大胆に動き、機会をつかむ個体もいます。

このように、慎重なタイプと行動的なタイプの両方がいることで、
群れ全体として生存の可能性が高まると考えられています。

現代の人間社会では、種の存続が問題になる場面はほとんどありません。
しかし、慎重で繊細なタイプと、行動力のあるタイプが共に存在することは、社会における多様性を作り出していると考えられます。

また、非常に繊細な人は約20%存在すると言われていますが、それほどではないものの自分のことを”ほどほどに”繊細だと考える人は20〜40%程度いるという研究報告があります。
残りの人は、自分は繊細ではないと考えているようです。

つまり、「繊細さ」という切り口で見ると、社会にはとても繊細な人、ほどほどに繊細な人、あまり繊細でない人が混ざり合っているということですね。

こうした多様な気質が集まることが、異なった才能が発揮され、社会の豊かさや多様な関係性つながっていくのだと思います。

繊細タイプでない人が、繊細な恋人に戸惑うポイント

恋人が繊細タイプ(HSP)だとしたら、ふとした場面で「どう対応すれば…?」と戸惑うことがあるかもしれません。
友人や同僚とは違い、恋人関係は心理的な距離が近く、繊細さがより強く表れやすいものです。

ここでは、繊細タイプでない人が戸惑いやすいポイントをまとめました。
順にみていきましょう。

感情が深く、揺れ幅が大きい

繊細な恋人は、嬉しいこと・悲しいことを深く感じ取ります。
あなたにとって「ちょっとしたこと」でも、恋人にとっては大きく心が動くことがあります。

そのため

  • 小さなひと言を気にしてしまう
  • 会っていて、会話が減った、相手がスマホを見てばかり…だと、”つまらないのかな”と心配して落ち込んでしまう。
  • 一度落ち込むと、気持ちを切り替えるのに時間がかかる

といったことが起こりがち。

「ひとりの時間が必要だと言う」「急に静かになる」理由がわからない

  • デート中でも、人混みや刺激の多い環境が続くと、急に静かになる。
    あるいは、疲れた表情になる。
  • もっと一緒にいたいのに、「ひとりの時間も必要」だと言う。

これは、「飽きた」「会いたくない」「不機嫌になった」というわけではありません。
繊細タイプの人は、人混みや刺激の多い環境で疲れやすく、また例え親しい間柄の相手であっても長時間一緒にいると疲れてしまいます。

また、繊細タイプの人は、刺激の多い環境が続くとキャパオーバーして、あとからぐったり疲れたり体調を崩してしまいます。
このため、多くの人はキャパオーバーしないようにスケジュールを調整しようとします。
ですので、「ひとりになりたい」と言うときは、会いたくないわけではなく、一人になって静かに回復する必要があるということです。

「何か悪いことした?」と心配せず、回復するまでそっとしてあげてください。

言葉の裏を深読みする

繊細タイプ(HSP)は言葉のニュアンスや声のトーンに敏感に反応します。
あなたが何気なく言ったひと言を、深く受け取ってしまうことがあります。

  • LINEの返事の微妙なテンション
  • ちょっとした言い回し
  • 会話の間(ま)

たまたまそうなっただけで深い意味のない場合でも、繊細タイプはこうしたニュアンスを敏感に感じ取り、「嫌われた?」「怒っている?」と深読みしてしまうことがあります。

そんなときは、「さっきより静かだけど、大丈夫?」「なんだか疲れてる?気のせいかな?」のように、優しく聞いてみてください。
聞く時は、責めるような口調にならないように、“気づいたよ。あなたの様子を大切に見ているよ”という感じで。

そのひと言で、繊細タイプは安心して、誤解も回避できるでしょう。

急な予定変更に弱く、気持ちの準備が必要

デートでは、ちょっとした予定変更はよくあること。
でも繊細タイプは、出かける前に“どんな感じかな?どの程度刺激のある場所かな?“など考えて、シミュレーションしています。
そのため、「突然の変更」は“大丈夫かな?“、“疲れ過ぎないかな?“と感じ、ストレスになる事があります。

急な変更の時は、「急に変わっちゃって悪いけど、今日は〇〇でもいい?」「ちょっと予定を変えるね。後で落ちついたらゆっくりしよう」のように、ちょっとした一言を添えて、心の準備ができるようにすると安心します。

ケンカや強い口調にとても弱い

恋人の不機嫌やトーンの変化に、繊細タイプは敏感です。
少し強めの口調や、眉間のシワ、沈黙なに結講落ち込んでしまうし、繊細タイプは基本的に喧嘩や言い争いは苦手です。

「普通の意見のぶつかり合い」のつもりでも、繊細タイプの恋人にとっては関係の不安につながりがち。

もし、意見の調整が必要なときは、強い口調や責める感じにならないように、
「ケンカしたいわけじゃなくて、一緒に考えたいことがある」
「あの時、〇〇と言われたときに、こう感じた」
のように話すと受け取りやすいです。

また、繊細タイプはじっくり深く考えるので、回答をせかさないこともポイントかも知れません。

あなたのエネルギーや雰囲気の影響を受けやすい

繊細タイプの人は、相手が疲れている・悩んでいる・不機嫌、
といった“空気”をすぐに感じ取り、自分のことのように感じてしまいます。

そのため相手に寄り添いすぎて、自分が動揺してしまうことも。
「どうしてそんなに影響を受けるの?」と驚くかも知れませんが、そんな時は「ちょっと疲れてるだけだから大丈夫」「仕事が今大変で‥」など、少し説明してもらえると、繊細タイプも安心します。


ここに挙げた戸惑いポイントは、どれも“敏感な気質”のために起きるものです。
こうした感じ方の違いが、すれ違いの原因になることもあるかもしれませんが、気質の違いを知ることで、関係はぐっとラクになります。

繊細な恋人とうまく付き合うためのヒント

恋人同士のでは、ちょっとした態度や言い方の違いが、そのまま「ふたりの空気」に影響することもあるかもしれません。
繊細タイプの人(HSP)は、特に相手のことを敏感に感じるので、日常のコミュニケーションにほんの少し工夫があるだけで、すれ違いが減ってより良い関係につながります。

ここでは、無理なく取り入れられるヒントを紹介します。

相手の感じ方や受け止め方を否定しない

繊細タイプの人は、いろいろなことを深く感じて心を動かします。
簡単に「気にしすぎ」「そんなことで?」と言われると、否定されたように感じて「わかってもらえない」と感じてしまいます。

まずは、「そう感じたんだね」「教えてくれてありがとう」など、気持ちを受け止めるひと言があると、ちゃんと聞いてもらえたと感じます。

一人時間は“距離を置く”意味ではないと理解する

刺激が多いと疲れてしまう繊細タイプの人にとって、一人時間は、充電のための大事な時間。
決して「会いたくない」「気持ちが冷めた」という意味ではありません。

「少し休んだら、また会おうね」と受け止めて、回復するのを待ってあげてください。

言葉は少しだけ丁寧に、やわらかく伝える

繊細タイプの人は、言い方や声のトーンの変化に敏感なので、内容は同じでも、言葉が少し強いだけで落ち込むことがあります。

必要以上に優しくする必要はありませんが、語気を強めすぎない・早口にしないといった小さな工夫で、コミュニケーションがもっとスムーズになります。

急な予定変更は、ひと言だけ“前置き”を添える

繊細な人は、事前に頭の中で「今日の流れ」を組み立てています。
突然予定が変わると、その準備を一度リセットする必要があり、「大丈夫かな?」「疲れ過ぎないかな?」と考え、ストレスが大きくなります。

そんなときは、「急で悪いんだけど、〇〇に変更してもいい?」「ちょっと想定外なんだけど、今日はこっちにしたい」といった“ワンクッション”を入れるだけで気持ちの負担が軽くなります。

少し気になる時は、やさしく状態を確認する

繊細タイプの人は、相手の変化を敏感に感じ取ります。
そして「怒ってる?」「自分のせい?」と不安になりやすいのです。

そんな時は、「ちょっと静かだけど、大丈夫?」「疲れてない?」
と、優しく確認をするだけで余計な誤解を防げます。

話し合いが必要な時は、安心できる空気をつくる

繊細タイプは、けんかや強い口調は苦手ですが、話し合いそのものは大切に思っています。
そんな時も、安心できる雰囲気だと、繊細タイプの人は落ち着いて考える事ができます。
また、慎重に深く考えるので、答えをせかさないのもポイント。

  • 最初にひと言添える
  • 落ち着いたトーンで話す
  • 少しずつ区切りながら進める。

この3つがあると、話し合いがスムーズになります。

繊細タイプの恋人に合わせすぎず、お互いのペースで進める

そうは言っても、繊細タイプにいつも合わせなければいけない、というわけではありません。
どちらかが無理をする関係は長続きしませんよね。

例えば繊細タイプと繊細タイプでない人では「行きたい場所」が合わないこともあります。
繊細さんは静かな場所でゆっくり過ごしたいけど、繊細タイプでない方は、刺激的な場所や賑やかな場所に行きたいなど、よくあります。

そんな時は、無理にどちらかが合わせることはなく、時には別行動にするのもいいのではないでしょうか。

できる範囲でお互いの好みに付き合ったり、間をとる案を考えるのもいいかも知れません。

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まとめ

繊細タイプの恋人との関係では、気質の違いから小さなすれ違いが起きやすくなります。
けれど、その多くはコミュニケーションの工夫で減らすことができます。

この記事が、よりよいパートナーシップが築区ための参考になれば幸いです。

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